2014.08.05

復調気配の松山英樹「全米プロでも上に行ける」

  • text by Sportiva
  • photo by Getty Images

 一転、3日目、4日目の勝負どころで、松山は圧巻のプレイを見せた。3日目は1イーグル、5バーディー、2ボキーの「65」。この日のベストスコアを記録して、通算4アンダー、10位タイに浮上した。

「(インスタートの)後半2番ホールでイーグルを出してから、だいぶいいプレイができるようになった。このまま練習していけば、という感じにはあるけど、それがうまくいかないのがゴルフ。ショットはよくなっているので、あとはパッティングとアプローチかな。まあでも、これくらいのプレイを毎日続けられたら、上位にいけると思う。今回は初日、2日目とそれができなかったので、今の順位(10位タイ)にいるけど」

 最終日もキレのあるショットが光った。出だしの1番、2番とバーディーを連発。11番を終えた時点で4つスコアを伸ばして上位に名を連ねた。結局、13番、15番とボギーを叩いて、優勝争いに加わるほどの大躍進とはならなかったが、スコアをふたつ伸ばして通算6アンダー、12位タイとまずまずの結果を残した。

「ある程度いいショットが打てたし、バーディーチャンスも多かった。あとは、それを決め切るだけのパッティング技術とラインの読みかな、と思う。でも、そんなにパットは悪いとは思っていないので、まっ、そのうち入るでしょ」

 初日のラウンド後、昨年の大会からの成長ぶりを問われた松山は、「成長したな、という部分は感じない。そう感じるくらいうまくなっていればいいけど、そういう感じもしない」と語った。しかし終わってみれば、昨年の通算1オーバー、21位タイという成績からは大きく躍進。それも、徐々に調子を上げていく松山らしいスタイルが戻ってきてのものだ。最後のメジャーを前にして、非常にいい傾向にあると考えていいだろう。

「週末の2日間でここまで順位を上げられたのは、すごくよかった。最近はなかったプレイもいくつか出せて、よかった感じがする。試合はこれから6週続いていくが、それに向けて、少しでも今週のプレイを生かしていけるようにやっていきたい。全米プロ選手権? メジャーは、今のパット(の調子)ではあまり期待できない。でも、ショットがよくなってきているので、このショットが初日からできれば、パットが悪くても上に行けると思う」

 全英オープンの際には、「ショットの手応えはよくない」と調子自体に不満を漏らすことの多かった松山。それでも、予選ラウンドを難なく突破して、4日間奮闘した。それに比べて今は、「いい感覚でショットは打てている」という。はまれば、十分に勝機は見えてくるはずだ。

 加えて、ブリヂストン招待では舞台となったファイアーストーンCCの狭いフェアウェーに苦しめられたが、全米プロ選手権が行なわれるバルハラGCのフェアウェーは広く、ティーショットでストレスを感じないのは、好材料となるだろう。さらに言えば、初優勝を飾ったザ・メモリアルトーナメントの主催者だったジャック・ニクラウスが設計したコースというのも、松山にとって、プラス要素になるような予感がする。日本人初のメジャー制覇へ、期待は膨らむ。

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