【ゴルフ】比嘉真美子「2年目のジンクスって本当にあるのかな」 (2ページ目)

  • 金明昱●文 text by Kim Myung-Wook
  • photo by Getty Images

 今やツアー通算7勝を誇るトッププロの佐伯三貴も、2年目に苦しんだ。1年目は、プロデビュー4戦目のフジサンケイレディスで優勝し、賞金ランク9位となったが、2年目は7度も予選落ちして賞金ランクは20位にとどまった。今季好調の原江里菜も、2年目ではないものの、ツアー初優勝を飾った翌年に12回も予選落ちを喫してスランプに陥った。当時を思い返して、原はこう語っている。

「(優勝した翌年は)優勝した選手に見合った自分じゃなきゃいけないと思って、結果ばかりを追いかけてしまった」

 比嘉にも同じ思いがあるかもしれない。

 トップアマチュアとして名を馳せた比嘉が、1年目からプロの世界でも通用することは予想されていた。各メディアから注目され、周囲の期待度も高かった。そして実際に、ルーキーイヤーでいきなり2勝を飾った。10代選手によるツアー2勝は、平瀬真由美、宮里藍、横峯さくらに続く史上4人目の快挙で、やはり「大型新人」であることは間違いなかった。が、今季はそれ以上の結果を残さなければいけない、と気持ちが先走っている可能性はある。

 また、右も左もわからないプロの世界で、ただひたすら突っ走ってきた1年目とは違って、2年目は周りがよく見えてくる。その分、周囲に気を使ったり、自分への期待の大きさを再確認したりする機会が増えてきているかもしれない。

 さらに昨年1年間で、比嘉は"プロの世界"を知った。技術の高さはもちろん、1打にかけるシビアな戦いなど、これまで知らなかった世界を間近で見てきた。プロツアーの楽しさも、厳しさも、余すことなく知ることになった。そこで、"ゴルフの怖さ"というものも、改めて味わったはずだ。

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