初優勝ならず。怪物・松山英樹が漏らした「意外な言葉」

  • 武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko text by Sportiva
  • photo by Getty Images

 RBCヘリテージ(4月17日~20日/サウスカロライナ州)以来、5戦ぶりに石川遼と松山英樹が顔をそろえたクラウンプラザ招待(5月22日~25日/テキサス州)。まず石川は、ここ最近続いている初日の"出遅れ癖"に泣いた。2オーバー、82位タイでスタートすると、2日目はイーブンパーで回って順位を上げたものの、カットラインに1打及ばずに予選落ちした。

「おそらく自分は、初日の平均スコアが4日間でいちばん悪いと思う。そこはウィークポイントだと思うし、自分はスロースターターだな、と改めて痛感している。内容的には、今大会はショットが足を引っ張っていた。2日目、最後の上がり3ホールで3連続バーディーのチャンスにつけていなければ、『絶不調』って言おうと思っていたほど。それぐらい(ショットは)自分でしっかりコントロールできていなかった。真っ直ぐ飛んでいたのは、たまたま。それでも、最後に手応えのあるショットを打てたのはよかった。気分的にはすっきりしているし、次の試合が楽しみになりました。

 ともあれ、フェデックスランキングが(シード圏内の)125位以内に入っている選手というのは、誰でも勝てる力を持っていると思う。でも、今の自分(43位。5月25日現在)は結果を出せていない。それは(米ツアーで戦う選手として)殻を破れていないから。そういう意味では、今は自分にとってとても大事な時期。ここで殻を破って、ひと回りも、ふた回りも大きな選手になりたい。そのためにも、もう一度気合いを入れ直して、しっかりと体を作って練習ができるようにしたい」

米ツアー初優勝のチャンスを逃した松山英樹。米ツアー初優勝のチャンスを逃した松山英樹。 一方の松山は、米ツアー初勝利へ最大のチャンスを迎えたが、最終日にスコアを伸ばせず、通算6アンダー、10位タイに終わった。

 初日、1アンダー、24位タイでスタートした松山。2日目は、イーブンパーで終えて、順位は36位タイと後退した。だが、3日目が圧巻だった。6バーディー、ノーボギーの「64」と、米ツアーの自己ベストをマーク。通算7アンダーとして、首位に浮上したのだ。

「今日(3日目)は、パットがよかった。その分、ショットもリズムよく打てて、(ボールが)ピンに絡んでくれた。状態は上向き? その実感は沸いてきているし、パッティングの自信も少しずつ戻ってきている。明日(最終日)は、久しぶりの優勝争いなので、緊張すると思う。それを、どうやって克服していいプレイに結びつけるか、考えながらやっていきたい」

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