松山英樹が自己分析する「完全復活のカギ」とは? (2ページ目)

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 予選ラウンド2日間を終えて、ショートパットを課題に挙げた松山。しかし、決勝ラウンドでも課題克服はならなかった。3日目も1アンダー、1ボギーのイーブン。38位タイまで順位は下がった。

「短いパット? あまりよくない。(グリーンが)読みづらいのもあるけど、自分のストローク、距離感が合っていない。ストレスが溜まる一日で、(そのはけ口が)食べ物にいってしまった(笑)。ランチでやけ食いした。太りますね......」

 迎えた最終日は、パットだけでなく、ショットも乱れた。体のキレが悪く、前半2番ホールから3連続ボギーを叩いた。その後、5つのバーディーを奪って盛り返したものの、17番パー3でダブルボギー、続く18番もボギーとし、最終的にはスコアをひとつ落としてフィニッシュした。

「途中は悪いなりにパッティングで凌いでいたんですが、スタートと上がりが最悪の一日でした。17番(のダブルボギー)は、ティーショットを打ってはいけないところに打った時点でダメなんですけど、パーを取るチャンスはあった。でも、自分の思いどおりに打ったアプローチが寄らず、そのあとのパットも入ると思って打ったのに、グリーンがあまりに遅くて(だいぶ手前で)止まってしまった。あれには、ビックリしました。何にしても、ショートゲームがよければ、もっと盛り返せたはず。そこら辺は、最後まで諦めずにやるのが大事だな、と改めて感じました」

 それでも、心配された左手首の痛みはもうないようで、一時の不振からは脱しつつある松山。ショートパットが決まってくれば、再び上位争いを演じても不思議はない。

「自分の求めるところには全然足りないし、結果にもつながっていませんが、トータルで見ればアプローチはよかったし、全体的にもいい傾向にきていると思います。パッティングもオーガスタ(マスターズ)のときよりいい感じで打てていると思うので、今後もさらに練習して、精度を上げていきたい。そして、少しずつ、少しずつがんばって、結果を出せるようにしていきたい」

 次なる戦いは、4大メジャーに続くビッグタイトルと言われる、ザ・プレイヤーズ選手権(5月8日~11日/フロリダ州)。大舞台でこそ真価を発揮する松山が、完全復活へのきっかけをつかむことを期待したい。 

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