【ゴルフ】松山英樹が2回戦敗退。マッチプレーよりサボテンが苦手!? (2ページ目)

  • 武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko text by Sportiva
  • photo by Getty Images

 序盤戦はどちらも相譲らぬシーソーゲームだった。カイマーが先制すれば、松山がすぐに挽回し、松山がリードすれば、すかさずカイマーが取り返すという展開だった。そして終盤、カイマーが息切れした。1アップとリードしながら、14番パー4で第2打がグリーンオーバーしてボギー。オールスクエア(イーブン)となって迎えた15番では、アプローチをミスして松山にリードを許してしまった。さらに17番、ティーショットがバンカーにつかまって万事休す。松山が2アンド1で勝利した。

「(カイマーは)途中まで隙がなかった。アプローチもパターも本当にうまい選手だな、と思った。でも、終盤にミスをしてくれて助かった。(自分の)調子は絶好調というわけではなかったので、普段どおりのプレイを心掛けた。何にしても、やっぱり粘り強くやっていたのが、結果としてよかったのかな、と思う」

 しかし2回戦は、逆に松山が粘り負けした。

 相手はまたもメジャーチャンピオン(2010年全米オープン)のグレーム・マクドウェル(北アイルランド)。一時は3アップとリードし、松山が完全に主導権を握っていたが、土壇場で連続ボギーをたたくなどして自滅。初戦も4ダウンから逆転勝ちを収めたマクドウェルに勝ち星をさらわれた。

「いい勝負だったけど、最後のほうで自分のミスが続いて......。逆に向こう(マクドウェル)は、ミスをしても粘り強くパーを拾ってきた。そこの差が結果に出たのかな、と思います。(終盤にマクドウェルが)勝負をかけてきたとかはわからないけど、勝負どころで素晴らしいショットが打てるのが、彼の実力。そこら辺で差があった。自分もいいショットを打ったつもりだったけど、(17番、18番とセカンドが)グリーンをオーバーしてしまった。そういう距離感ももっと練習しないといけないな、と思った」

 2回戦敗退に終わったものの、今季のフェデックスポイントはシード権獲得圏内まで迫ってきた。

「早めにシードの目安としているものがクリアできそうなのはうれしい。これで、ちょっと余裕を持ってプレイできると思う。これからも、自分の足りないところを突き詰めて、がんばっていきたい」

 シード権獲得が見えれば、常に「普通のプレイをするだけ」という松山でもアグレッシブに攻める機会が増えるかもしれない。次戦は、フロリダ州で開催されるホンダクラシック(2月27日~3月2日)。松山の爆発力に期待したい。

2 / 2

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る