【ゴルフ】有村智恵、始動。米ツアー2年目の飛躍はあるか (3ページ目)

  • 武川玲子●文 text by Takekawa Reiko
  • photo by Getty Images

 思うような結果を残せなかったかもしれないが、今後につながるものは確実に手にしてきた。有村が言う、アメリカの生活に慣れたのも大きいだろう。

 生活の拠点となったのは、フロリダ州オーランドの小さなアパートメントだった。オーランドという町には、日本の宮里美香をはじめ、多くの女子プロゴルファーが暮らしている。有村と仲のいいチェ・ナヨンら、韓国勢も多い。ツアーに慣れた頃には、オフウィークにそうした選手やキャディーが集まって、バーベキューを楽しんだりしていたという。

 さらに、高校の先輩でもある宮里藍ら、日本勢で「女子会」を開くこともあった。人気選手ばかりで日本のツアー中にはなかなか実現できない会で英気を養い、少なからずストレスも発散できていたようだ。

 また、ゴルフの合間を縫って、有村にとって“難題”だった英会話のレッスンにも取り組んだ。おかげで、今では頻繁に外出するようになった。

「どこへでも自分で行きます。買い物もひとりで行くし。すごく楽しい」

 生活基盤がしっかりすれば、ゴルフにも好影響をもたらすだろう。迎える2年目、1年目に積んだ経験を生かして“結果”を出すときがきた。

 オフの間はしっかりと休養をとった有村は、フロリダ州オーランドに戻ってくると、自身の“開幕”に備えて万全の準備を整えてきた。

「私のゴルフは、とにかくアグレッシブに、どんなピンのときでもしっかり攻めていくこと」

 真摯にゴルフと向き合っている有村。迷うことなく、自分のスタイルを貫くことができれば、自ずと結果はついてくるはずだ。

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