2014.01.02

【ゴルフ】松山英樹&石川遼。今年は米ツアー初優勝も夢ではない

  • 三田村昌鳳●文 text by Mitamura Shoho
  • photo by Getty Images

 では、なぜショートゲームがうまくなるといいのか。例えば、パーオン率を見てみると、ほとんどの選手が70%以下(昨季の石川は約66%)。つまり、3割はグリーンをこぼれることになる。そこで、ショートゲームがうまければ、パーを拾えるが、そうでなければ、ボギー、ダブルボギーを叩いてしまう。上位を争ううえで、その差は非常に大きい。

 ロングホールの第3打も同様だ。残り100ヤード以内のショートゲームで、きっちりピンに絡むショットを打てれば、好スコアにつながる。以前、世界ランキング1位になったこともあるルーク・ドナルドは、パットも含め、そうしたショートゲームのうまさで勝利を重ねてきた。ショートゲームというものは、それほど重要なもので、そのレベルが向上した石川は、明らかに優勝する可能性が高まっているのだ。

1年間米ツアーを戦って、着実に成長した石川遼。 また石川は、米ツアーを1年間、きっちり戦ってきた。あらゆるコース、芝、セッティングをすべて経験してきた。その“慣れ”は、精神的な面でプラス材料となる。加えて、今季のシード権獲得のために、下部ツアーとの入れ替え戦に参加し、ぎりぎりの戦いを味わった。一度は「地獄の門」に入りかけたが、自力で抜け出してシード権を手にした。そこで得た自信は計り知れない。

 昨年の一年間で、しっかりと足りないものを補ってきた石川。その結果、技術面だけでなく、精神面、体力面、マネジメントと、米ツアーを戦ううえでの全体の平均点が上がった。だからこそ、昨季の終盤は大崩れすることもなくなかったのだ。

 完璧主義者ゆえ、スイングの形などにこだわり過ぎる面はあるものの、米ツアーに関しては、松山よりも一日の長がある。あまり考え過ぎないで、ゴルフを楽しむことができれば、石川はすぐにでも結果が出せるはずだ。

 何はともあれ、松山、石川という好対照なふたりが2014年、世界の舞台でどんな戦いを見せてくれるのか、本当に楽しみだ。そして近い将来、米ツアーの最終日最終組で優勝争いを繰り広げるふたりの姿を見てみたい。

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