【ゴルフ】全英リコー女子オープン、
6年前の再現となった佐伯三貴と宮里藍の明暗

  • テレビ朝日 全英リコー女子オープン取材班●構成 text by tv asahi RICOH Women's British Open crew
  • photo by Getty Images

 佐伯が初めて全英女子オープンに挑んだのは、今回と同じセントアンドリュースで開催された2007年だった。その際も、最終日にベストスコアタイとなる『67』をマークして、7位タイに食い込む活躍を見せた。

 そうした相性の良さもあってか、初日3アンダーと好スタートを切った佐伯は、2日目にも圧巻のプレイを見せて爆発した。まずは、4番(パー4)だった。残り139ヤードの2打目がグリーン手前から転がって、なんと直接カップイン。さらに7番(パー4)でも、残り108ヤードの第2打が再度カップに消えた。

 本人も「びっくり!」という、自身初となる1日ふたつのイーグルを記録。「『車にひかれないように、帰り道は気をつけよう』と、キャディーさんと話していました(笑)」と、満面の笑顔でおどけて見せた佐伯は、6年前を上回る『66』をマーク。決勝ラウンドでは、最終組で優勝争いを繰り広げようとしている。

 実は、大会前日には「日本へ帰ろう」と考えたほど絶不調だったという。それでも、「開き直って挑んだ結果が良かった」と佐伯は言う。

「(調子が悪い分)目の前の一打に集中できた。それに、調子がいいと、すべてピンを狙ってしまうことがあると思うのですが、調子が悪いので、攻めるときは攻める、守るときは守る、という判断がはっきりできている。それが、いい結果につながっていると思います」

 テレビの解説を務める村口史子プロも、佐伯には大きな期待を寄せている。
「すごくチャンスだと思うし、気持ちをしっかりコントロールできれば、優勝の可能性は十分にあると思います。そのためにも、3日目は“優勝”をあまり意識しないでプレイすることが、大切になってくると思います」

 佐伯自身、決勝ラウンドへ向けて気負いはない。ただ、このチャンスをやすやすと逃すつもりもない。「まだ2日目なので……」と、平静を装っているものの、胸の内では闘志を燃やしている。

「3日目が終わって、そのままいいポジションにいられたら、(優勝を)狙っていきたいと思います」

 宮里藍をはじめ、同世代には実力者がそろう。これまでの佐伯は、どちらかといえば脇役を演じてきたかもしれないが、歴史ある世界の舞台で、ついに主役の座に就くのか。彼女のプレイから目が離せない。

第37回 全英リコー女子オープンゴルフ

テレビ朝日系列 地上波独占放送
【第3日】 8月3日(土)よる11時12分~(一部地域を除く)
【最終日】 8月4日(日)よる11時10分~(一部地域を除く)
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