【ゴルフ】全米女子オープン、パットが冴える宮里藍にチャンスは残された (2ページ目)

  • テレビ朝日 全米女子オープン取材班●構成 text by tv asahi US Women's Open crew
  • photo by Getty Images

 迎えた第2ラウンド。宮里は2番でバーディーを奪うと、6番では10m近いロングパットを見事に沈めた。さらに9番でもバーディーパットを決めて、前半は3バーディー1ボギーとふたつスコアを伸ばした。

 後半は11番でボギーが先行するも、12番パー3ですぐに取り返した。ティーショットでグリーンを外したものの、2打目を直接カップイン。ガッツポーズも飛び出した。

「ひとつ、ひとつ、自分のやれることをコツコツと積み重ねることができたので、いいゴルフだったと思います」

 その後、15番でもバーディーを奪った宮里。さらなる反撃が期待されたが、16番を終えたところでサスペンデッドとなった。

「昨日(初日)のラウンドが終わったあと、パターの調整がうまくいったので、今日はすごくいいフィーリングで打てました。ロングも、ショートも、自分のフィーリングでパットができて、迷いなくやれたのが大きかったと思います」

 強い風で多くの選手がスコアを崩す中、この日ふたつスコアを伸ばした宮里の強みは、明らかにパットだった。初日1.83だった平均パット数は、第2ラウンドは1.38と向上。ファーストラウンド後の練習の成果を見事に発揮して躍進した。

 これで、決勝ラウンドが楽しみになったが、初のメジャー制覇への道のりは険しい。通算9アンダーで暫定トップに立つ、世界ランキング1位のパク・インビという、高過ぎる壁が立ちはだかっている。

 だが、メジャー大会では何が起こるかわからない。今大会のテレビ解説を務める岡本綾子プロは語る。

「(宮里藍選手には)決勝ラウンドの最初の27ホールまでに、パク・インビ選手をとらえるという、強い気持ちで、勢いのあるゲーム運びをしてもらいたい。そうすれば、残り9ホールで勝負に入れる。隙のないパク選手のミスをいかに誘い出すか。それが、勝負のカギになる」

 全米女子オープン制覇という夢に挑む宮里藍。第2ラウンドでは、奇跡への第一歩を刻んでチャンスを残した。一瞬たりとも油断ができない難関コースで、"女王"パク・インビをどこまで追い詰めるのか。白熱のラウンドから目が離せない。


第68回 全米女子オープンゴルフ

テレビ朝日系列 地上波独占放送
【第3日】 6月30日(日)あさ4時~
【最終日】 7月1日(月)あさ4時~
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