【男子ゴルフ】試行錯誤を繰り返す石川遼の「現在地」 (3ページ目)

  • 三田村昌鳳●文 text by Mitamura Shoho
  • photo by Sports Nippon/Getty Images

 はたして先日沖縄で行なわれた日本オープン。暴風の中、優勝スコアさえも8オーバーだったが、石川は20オーバーの35位タイに終わった。

「スコアを見るとガタガタだけど、内容を見れば問題ないと思います」

 石川のこのコメントは、強がりだろうか……。いや、ジャンボ的な発想を石川に当てはめれば、決して単純な強がりではないのではないか。

 ジャンボは当時、こんなことを言っていた。
「この先10年の間、頂点でいられるゴルフの基盤ができるならいい。そこで、しっかり結果を出せると信じているから、今の3年を捨てても惜しくはない」

 外側から見れば、石川のゴルフはチグハグだ。何をしたいのか、わかりにくい。しかしそれは、石川のゴルフがまだ、土台の基礎工事中だからだろう。それも、今まで慣れ親しんだ土台と敷地ではなく、新たに世界を見据えた土台と敷地で行なっているからだ。

 その基礎工事が終わって建物が建ち始めたとき、ようやくプロゴルファー・石川遼の確固たる立ち位置が見えてくるのだろう。それがどんな姿なのか、今は楽しみに待っていたいと思う。

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