【男子ゴルフ】世界最難関メジャー『全米オープン』4つの見どころ (2ページ目)

  • テレビ朝日 全米オープン取材班●構成 text by tv asahi US open crew
  • photo by Getty Images

 そして今シーズン、石川は「メジャーでの優勝争い」を目標に掲げると、3月に出場したプエルトリコオープンで、米ツアー自己最高の2位でフィニッシュ。「米ツアーでの優勝争いは夢のようだった」と語った。さらに6月には、ザ・メモリアル・トーナメントで9位タイに食い込み、来シーズンの米ツアー出場権もほぼ手中にしている。

 この活躍を知るアメリカのギャラリーたちは、すでに石川を米ツアーの一員として迎え入れているのだろう。多くのファンに囲まれて、サインに応える石川の姿が少し誇らしく思えた。練習ラウンドの途中には、海外メディアのインタビューを受けるなど、過去2大会よりも注目度は確実に上がっているようだ。

 3度目の挑戦となる今大会、石川自身、難関コースの攻略も心得ている。練習ラウンドで、フェアウェーのうねりや両サイドからせり出す木に対応して、ストレート、ドロー、フェードと打ち分ける練習を繰り返した。加えて「グリーン周りはすごく大事になってくる」と語る石川は、パーオンしたボールは打たずに、アプローチやバンカーショットの練習を念入りに行なっていた。

 そんな石川を、デビュー以来見続けている羽川豊プロは、期待を込めてこう語る。
「過去2大会は上位に進出しながら、大事なところで自ら流れを壊してしまった。今回はその経験を生かして、自らの流れを壊さないよう、しっかりつかんでほしい。そうすれば、上位に名を連ねる実力は十分にあると思う」

 石川本人も確かな手応えをつかんでいる。
「このコースは、全ホール難しくてワナが必ずあるけれども、こういうコースのほうがやっていて楽しい。自分にも十分(優勝の)チャンスはあるのかな、と思いました」

 そう自信をのぞかせる石川への期待は膨らむばかりだ。

point2.世界の若きスター「3R」がゴルフ界の主役へ

 初日、2日目、石川と同じ組でラウンドするのは、今年5月のウエルズ・ファーゴ選手権で米ツアー初優勝を遂げたリッキー・ファウラーと、直前週のフェデックス・セントジュード・クラシックでツアー6勝目を挙げたダスティン・ジョンソン。いずれも、母国アメリカで絶大な人気を誇るトッププレイヤーだ。

2 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る