【ゴルフ】韓国代表総監督が語る「韓国人が世界で成功している3つの要因」 (2ページ目)

  • 慎 武宏●取材・構成 text by Shin Mukoeng
  • photo by Getty Images

 2003年には、チェ・ナヨン(当時中学3年生)、ソン・ボベ(当時高校3年生)、2004年にはシン・ジエ(当時高校1年生)、アン・ソンジュ(当時高校2年生)らを指導。2006年アジア大会(ドーハ)では、中学1年生の頃から指導してきたキム・キョンテらを率いて、個人・団体で4つの金メダルを獲得している。一昨年の韓国女子賞金王で、昨季から日本でプレイするイ・ボミ(当時高校3年生)も、ハン・ヨンヒ監督の指導を受けたひとりだ。

 そうした教え子たちの飛躍を評価されて、KPGA(韓国プロゴルフ協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)の指導者賞を3度受賞。昨年は韓国政府から勲章を授与されたハン・ヨンヒ氏。はたして、彼が叩きこんだ技術と理論とはどんなものなのか。まずは日本では知られていない韓流ゴルフ・メソッドの礎(いしずえ)を築いた彼を直撃し、韓流ゴルフの神髄と、韓国ゴルフの強さの秘密に迫ってみたい――。

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「ゴルフとは何か」

 この仕事をしていると、よく尋ねられる質問ですが、ひと言で表現するなら、私はこう言います。

「ゴルフは正直だ」と。

 教え子たちにも常に言い続けています。
「ゴルフは正直だ。君たちも常に正直であれ」と。

 ゴルフは、練習の成果がそのままスコアに表れ、自己申告のスコアで競うものである以上、正直であることが大前提で成り立っているスポーツです。これからこの場を借りて始まる連載の中でも、私は「正直」であることをモットーにしたいと思います。

 私は1980年、20歳のときからゴルフを始め、28歳でプロになりましたが、腰のケガなどがあって引退し、1995年から指導者としてゴルフに携わってきました。ゴルフ歴はかれこれ30年あまり。指導者歴20年にもならない私が、多くの諸先輩たちを差し置いて韓国ゴルフについて語るのは、いささかおこがましい気もしますが、KGA(韓国ゴルフ協会)の韓国代表総監督を務めてきた経験とノウハウを、包み隠さずお伝えしたいと思います。

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