【男子ゴルフ】松山英樹が「マスターズがやばい」と語った開幕戦の舞台裏 (2ページ目)

  • 武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko text by Sportiva
  • 宮本 卓●撮影 photo by Miyamoto Taku

 松山は明らかに混乱していた。それは無理もないことだった。なにしろ、開幕前はすこぶる好調だったからだ。月曜日の練習ラウンドでは、会場となるワイアラエCCで初めてアンダーパーを記録し、松山自身、本番に向けてかなりの手応えを感じていた。

「各ホールでは(昨年と比べて)飛距離に違いを感じるところがありましたが、コース全体の印象は変わっていません。変わった点があるとすれば、グリーンが速くなったこと。その点では、ラフに入ってしまったセカンドなどは、考えて打たないといけないな、と思いました。でも、今回初めて(このコースで)アンダーパーで回れて、バーディーチャンスも増えた。昨年の敗因となったパターも今年は上向きで、昨年よくなかったショットもいい。特にアイアンの調子はすごくいいです。ティーショットさえうまくいけば、間違いなくいい成績が出せると思います。結構、上(の順位)に行けそうかな」

 火曜日も今回行動をともにする小田孔明からアドバイスを受けながら、練習場で丁寧にボールを打った。特に、これまでドローが持ち球だったドライバーでは、「本来はフェードのスイング」と小田から指摘されて、そのスイング調整を入念にこなした。

「(ドライバーは)昨日よりもいいイメージで打てています。小田さんには、『ドライバー(ショット)が変わればゴルフが簡単になる』とも言われて、いろいろ試しています。明日のプロアマ戦でどれくらい打てるか確認して、本番に臨みたい。開幕を迎えるのが、すごく楽しみです」

 開幕前日のプロアマ戦後も、ラウンド終了後に練習場へ直行。ティーショットの最終調整を行なって、さらにパッティング練習を消化した。

「(開幕を目前にして)変な高ぶりもなく、自然体です。練習ラウンド2回と慌ただしかった昨年に比べて、今年は3回もラウンドできて、充実した気持ちで試合に臨めます。初日から気を引き締めて上位を目指していきたい」

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