【男子ゴルフ】石川、松山、池田......日本の若き精鋭たちに託す2012年の夢

  • 三田村昌鳳●文 text by Mitamura Shoho
  • 益田佑一●写真 photo by Masuda Yuichi

今季は力強いガッツポーツを何度も繰り返す石川遼の姿を見てみたい。今季は力強いガッツポーツを何度も繰り返す石川遼の姿を見てみたい。 一方、ここ数年のゴルフ界の主役を担ってきた石川の奮起も見逃せない。年が明け、まもなく米ツアーに参戦する。マスターズの切符をなんとか手にしようと気合いがみなぎっている。

 そのために必要な条件は、世界ランキング50位以内、もしくは米ツアーの勝利だ。楽観的に見て、その可能性は高いと思っている。なぜなら、世界ランキング上位の選手たちは、マスターズに向けてスケジュールを組んでおり、1月、2月のトーナメントはメンバーが手薄になるからだ。

 大切なことは、昨シーズンの苦しみを自分の糧にできるかどうか。そのためにも、ジャンボ尾崎が石川に言った言葉を思い出すべきだろう。
「小さくまとまるな。もっと大きなゴルフで世界を目指せ!」

 石川自身、昨季はそのゴルフを目指して一途に戦ってきた。その成果を存分に発揮してほしい。そんな石川には、米ツアー1勝の夢を託したい。

 そしてもうひとり、忘れてはならないのが、池田勇太だ。石川や松山にとっても、池田の存在は計り知れないほどの影響力がある。彼がふたりの前にドンッと構えることで、石川や松山にも新たな闘志が沸き立つはず。3人の白熱した戦いを、多くのファンも待ち望んでいる。

 だからこそ、池田も結果を出さなければいけない。米ツアーはもちろんだが、まずは日本オープンをはじめとした国内メジャー競技の優勝が求められる。池田にはそんな夢を託したい。

「剛」の松山英樹、「柔」の石川遼、そして「巧」の池田勇太――。2012年、そんな位置づけで彼らが個性を発揮し、熾烈な争いを見せれば、日本の男子ツアーはこのうえない輝きを放つに違いない。

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