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サッカー日本代表が対戦する強豪オランダのワールドカップ史 ベテランライター「1974年の姿と今の日本がダブって見える」 (3ページ目)

  • 後藤健生●文 text by Takeo Goto

【3大会で決勝へ行き、いずれも準優勝】

 そんな、まだ世界の評価も高くなく、セミプロ的な状態に置かれていたオランダの選手たちはミケルス監督(バルセロナ監督と兼任)の下、その革新的なサッカーで世界の強豪国を倒そうと団結して、ひたむきに戦っていた。

 2次リーグでブラジルを破ったオランダは、決勝戦で西ドイツと対戦することになったのだが、その頃には世界の見る眼も変わって「オランダ有利」の下馬評が高くなっていた。

 しかし、決勝戦の舞台はミュンヘンのオリンピアシュタディオンだった。そして、西ドイツの先発メンバーのうち、ベッケンバウアーやGKのゼップ・マイヤー、ストライカーのゲルト・ミュラーなど6人がバイエルンの選手。オランダは文字通り、完全アウェー状態だった。

 さらに、開始早々にヨハン・ニースケンスのPKで先制ゴールを決めたことがメンタル的にも悪影響を及ぼし、さらにクライフがベルティ・フォクツの厳しいマークを受けて孤立。前半のうちに逆転を許したオランダは、自らのアイデンティティーでもある戦術的優位を失って敗れ去ってしまった。

 4年後のアルゼンチン大会では、クライフが出場を辞退したにもかかわらずオランダは再び決勝に進出してその実力を証明したが、決勝の対戦相手はまたしても開催国のアルゼンチン。試合終盤にディック・ナニンハのゴールで追いついて延長に持ち込んだものの1対3で敗れてしまった。

 オランダは、さらに2010年の南アフリカ大会でも決勝進出を果たしたが、ティキタカ全盛時代のスペインの軍門に下った。

 半世紀の間に3大会で決勝進出を果たしたことは、オランダサッカーの底力を示している。ただ、そのすべてで敗れているのだ。"美しいサッカー"を追求するものの、勝負強さに欠けていると言わざるを得ない......。

 そのあたりは、過去7大会連続でW杯に出場して4大会でグループリーグを突破しながら、すべて決勝トーナメント1回戦で敗退している日本と何かが共通しているような気もする(決勝とラウンド16ではレベルは大きく違うが......)。

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