「冨安健洋にかかる期待は大きい」。アーセナルがCL出場権獲得に必要なポイントを英国人記者が解説 (2ページ目)

  • リチャード・ジョリー●文 text by Richard Jolly
  • 井川洋一●翻訳 translation by Igawa Yoichi

「完璧に英語を理解している」

 今夏、アーセナルは移籍市場で新たなCBを物色しているが──追っていたアヤックスのリサンドロ・マルティネス(アルゼンチン)は宿敵マンチェスター・ユナイテッドへ移籍──、ベン・ホワイト(イングランド)とガブリエウを欠くことになっても、ロブ・ホールディング(イングランド)と冨安、そして充実したローン期間を終えたウィリアム・サリバ(フランス)がいるため、ターゲットを取り逃がしても、さほど痛くはないはずだ。

 加えて今季は、エクトル・ベジェリン(スペイン)がベティス(ラ・リーガ)での1年の期限付き移籍を終えて帰還しているので、冨安を中央に回しても、右サイドに穴は空かないだろう。さらに、マンチェスター・シティからオレクサンドル・ジンチェンコが加入。このウクライナ代表主将は、レフトバックと中盤にさらなるクオリティをもたらしてくれるはずだ。

 冨安はすでにチームメイトやファンに"トミー"の愛称──英国人によくいる名前だ──で親しまれている。この23歳の日本代表のことを、隣でプレーする機会の多いホワイトは、次のように評価する。

「トミーはシンプルなことをワールドクラスのレベルでこなす。常に集中を切らさず、ケアレスミスは絶対にしない。それに加入当初から、完璧に英語を理解していたし、僕とも英語で会話している」

 冨安のアーセナルでの2シーズン目となる今季、チームは攻撃面の補強にも勤しみ、シティからガブリエウ・ジェズス(ブラジル)、ポルト(プリメイラ・リーガ)からファビオ・ビエイラ(ポルトガル)と、前線と中盤の即戦力を獲得した。

 昨季、プレミアリーグで4位に滑り込んだトッテナムと5位のアーセナルの間には、8ゴールの差があった。当然、ジェズスには決定力、ビエイラ──昨季のポルトで計16アシストを記録──には創造性が期待されている。獲得候補に挙がっていたラフィーニャ(ブラジル)は、リーズからバルセロナ(ラ・リーガ)へ移籍したため、この2人には1年目から真価を発揮してもらう必要がある。さもなければ、リーグ優勝はおろか、またしてもCL出場権を逃すことにもなりかねない。

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