2022.06.11

ドイツのイングランド戦のゴールシーン。見事なボジショナルプレーに日本はW杯で対応できるか

  • 篠 幸彦●文 text by Shino Yukihiko
  • 西村知己●イラスト illustration by Nishimura Tomoki

Answer
隣のキミッヒを経由してフリーになったホフマンへ縦パス

 イングランドの守備に歪みが生まれた最初のポイントは、ハヴァーツが巧みなポジショニングでパスを受けたところだ。

ハヴァーツは隣のキミッヒへ渡し、そこからフリーのホフマンへ縦パスを入れてゴールハヴァーツは隣のキミッヒへ渡し、そこからフリーのホフマンへ縦パスを入れてゴール この記事に関連する写真を見る  ボールを保持するドイツに対して、イングランドはプレッシャーをかけに行っていた。この時、ドイツの右サイドバックのクロスターマンに対して、守備時に左サイドハーフとなるラヒーム・スターリングがプレスに出ていた。

 そこでデクラン・ライスの左脇にスペースが生まれ、ハヴァーツはトップから下りてそのスペースにポジションを取っていた。イングランドの中盤は背後を取られ、キミッヒからパスが入ると、もともとマークについていたセンターバックのマグワイアが釣り出される形となった。

 これを起点にマグワイアが空けたスペースに右ワイドのホフマンが入ってくる。そこにキーラン・トリッピアーがついて行きたかったが、クロスターマンが駆け上がってくるのが見えていたため、ホフマンを中央の味方に任せるしかなかった。

 しかし、中央のジョン・ストーンズはトーマス・ミュラーを見ているため動けず、ホフマンはそのまま浮いた存在となった。

 そしてハヴァーツからパスをもらったキミッヒが、フリーのホフマンへ縦パス。ワンタッチで振り向いたホフマンが素早くシュートを放って先制点となった。

 カタールW杯では、日本と初戦を戦うドイツ。日本と同じく4バックを採用するイングランドを見事に攻略したシーンだった。個の能力だけでなく、ポジションでも巧みに優位を作るドイツに対して、日本がどのように守るかは大きな課題になるだろう。

◆【動画】UEFAネーションズリーグ ドイツvsイングランド ハイライト
(ドイツのゴールシーンは2分21秒~2分56秒)

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