今季ラ・リーガ総括でスペイン人記者が選んだベストイレブン。久保建英の評価も聞いた (2ページ目)

  • マリオ・コルテガナ●文 text by Mario Cortegana
  • 髙橋智行●翻訳 translation by Takahashi Tomoyuki

マドリディスタのアイドル

DF/ロビン・ル・ノルマン(レアル・ソシエダ/フランス)

 おそらくル・ノルマンは国外では無名に等しいだろう。スペインでも彼のすごさに気づいている人は、まだ多くはなさそうだ。

 しかし、今季の彼のパフォーマンスはベストイレブンに選出するのに相応しいものであり、レアル・ソシエダがクラブ史上初めて3季連続でヨーロッパリーグ出場権を獲得した功労者のひとりであることは確かである。

 ル・ノルマンを語る上で欠かせないのはその技術力の高さ。守備の能力に優れているのはもちろん、自陣でのパス本数がリーガ最多であり、その正確なボールさばきは彼の存在を際立たせている。

 また出場した37試合のうち、半数以上の19試合を無失点で終えているのは特筆すべき点である。

DF/エデル・ミリトン(レアル・マドリード/ブラジル)

 ミリトンは昨年1月の時点では、セルヒオ・ラモス、ラファエル・ヴァラン、さらにはナチョ・フェルナンデスに次ぐ第4のCBだった。しかし負傷者が出たことで得たチャンスを活かし、昨季をレギュラーで終え、今季はその実力を皆に認めさせるシーズンとなった。

 新加入のダビド・アラバと堅固なCBを形成し、チームのフィールドプレーヤーで今季のリーガ最長時間出場を果たしたのは、アンチェロッティ監督にとって欠かせない選手にまで成長した証である。

 彼の強靭なフィジカルによりチームはラインを高く上げて守備ができ、驚異的なジャンプ力で空中戦に絶対的な自信を持っている。さらにビルドアップの際にドリブルで駆け上がり、相手のラインを崩すのに重要な役割を果たすことも度々あった。

 その闘争心溢れるプレーで、マドリディスタの間ではアイドル的存在となっている。

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