三笘薫が語る激動の今シーズン。日本とベルギーの違い、快進撃からの優勝争い、カタールW杯に向けた準備 (2ページ目)

  • 了戒美子●取材・文 text by Ryokai Yoshiko
  • 渡辺航滋●撮影 photo by Watanabe Koji

---- ここまでくると思ってなかったとは、優勝争いをすると思ってなかったということだと思いますが、当初はヨーロッパ初挑戦をどのように想定していましたか?

「東京オリンピックが終わって(サン=ジロワーズが)5試合くらい消化したところで合流し、当時のチームは残留を目標にしていた部分もありました。でも、1試合1試合積み重ねていくうちに、どんどん目標も変わっていった。フロンターレにいる時からもそうですけど、1試合1試合積み重ねる大事さを今回もベルギーで認識させられました」

---- 自分自身の技術面、プレー面の成長はどこに感じますか?

「技術はそんな変わってないですけど、フィジカルは確実に伸びたと思います」

---- ベルギーリーグは日本と違い、別の難しさがあると?

「別ですね、完全に。マンツーマンが多いですし、『1対1で勝てるか』の重要性が日本より強い。日本はどうにかして組織みんなで崩すかを考えますけど(ベルギーでは)その視点はないですし、攻撃も守備もマンツーマンが多いので、そこでのタフさ、強さは身についたと思います」

---- 逆にフロンターレのような攻撃面のオートマティズムのなさについて、どう感じました?

「それを求めて(ベルギーに)きたという面もありましたし、ボールを持てないチームというか、ボールを持たないというより、(サン=ジロワーズは)すばらしいカウンターを持っています。ウイングバックも初めてでしたし、そういうところで新しい挑戦をするのはよかったと思います」

---- 充実した1シーズンになりましたか?

「日本にいるよりは楽しくないですし、厳しいですけど、成長している実感はこっちのほうがあります。環境は大事かなと思います」

---- 今季はワールドカップイヤーです。

「個人でレベルアップしたところを代表でいかに出すか。代表の活動で求められる内容もポジションも違うので、適応できるようにしたい。あと、コンディションを崩さないようにしたいですね」

2 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る