遠藤航がドイツ代表について鼻息荒く語った。「E組に入りたいと思った。ベスト8に行くにも、強い相手に勝たなきゃいけない」 (3ページ目)

  • 鈴木智貴●取材・文 text by Suzuki Toshiki
  • 渡辺航滋●撮影 photo by Watanabe Koji

伊藤洋輝の代表入りも間近

 そしてもうひとり、忘れてはならないのが伊藤洋輝の存在だ。

 もともとは、ジュビロ磐田からシュツットガルト・セカンドチームへの期限付き移籍という話だった。だが、すぐさまトップチームの指揮官ペジェグリーノ・マタラッツォの目に留まり、今季はリーグ戦29試合、ドイツカップ2試合に出場するなど、今や完全なる主力という立場だ。

 相手との距離を詰めきれずにシュートを打たせてしまう場面も時々見られるが、本人も「W杯(の対戦相手)はどこも強い。まず(日本代表に)選ばれないとピッチに立てない。そこはもちろん意識してやっていきたいなと思っています」と話しており、今後の日本代表にとって楽しみな人材であることは間違いない。

 レンタルから完全移籍に移行され、ブンデス1部で日々揉まれる環境がこの先も継続されるのであれば、伊藤のW杯本大会メンバー入りも十分可能だろう。

 目利きのあるスヴェン・ミスリンタートSD(スポーツディレクター)が尚志高校から新たに獲得したチェイス・アンリも、現時点ではあくまでセカンドチームからスタートする見込み。だが、マタラッツォが指揮を執る以上、伊藤のように1軍へ抜擢されることもなくはないだろう。

 遠藤と伊藤に加え、このチェイスもレギュラー争いに加わってくれば、日本人ファンとしてはなかなか興味深い。ギリギリの残留劇から来季どのような発展をシュツットガルトが遂げていくのか、その行方も注目したい。

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