遠藤航がドイツ代表について鼻息荒く語った。「E組に入りたいと思った。ベスト8に行くにも、強い相手に勝たなきゃいけない」

  • 鈴木智貴●取材・文 text by Suzuki Toshiki
  • 渡辺航滋●撮影 photo by Watanabe Koji

ドイツで戦う遠藤航の決意

 結果、残留の行方は最終節までもつれこみ、遠藤の劇的なロスタイム弾のおかげで辛くも入れ替え戦を回避。なんとか生き残りを果たしたのだった。

 残留を達成したことで、来季もこの慣れ親しんだシュツットガルトに所属したままW杯カタール大会へ臨むことができるのは、遠藤にとっても大きいだろう。

 同大会のグループリーグでは、今現在の遠藤が主戦場としているドイツとの対戦もある。組み分け抽選の結果がわかった翌日、その鼻息は当然のごとく荒かった。

「個人的にはドイツとやれるんで。なんで自分がここに来たのかっていうところを含めると、ドイツっていうチームはね、本当に世界でもベストと言ってもいいぐらいのチームだと思うし。それはスペインもそうだと思いますけど、僕がブンデスに憧れて、こうやって(ドイツに)来て、実際にドイツ代表とやれるっていうのは、個人的にはすごく楽しみですね」

 直近3大会での優勝国のうち2カ国が同居するグループEについて、日本メディアの論調は「死の組」。だが、ドイツではそれとは異なり「順当なグループ」という報じられ方だった。つまり、ドイツとスペインが決勝トーナメントに進出し、日本とコスタリカorニュージーランドが敗退する「無風地帯」と見られている。

 しかし、ドイツでここまで3シーズンを戦い抜き、さらに2シーズン連続で1部のデュエル最多勝利者に輝いた遠藤は、頼もしいかぎりのコメントを発している。

「どうせやるのなら強いチームとやりたいと思っていた。グループリーグ(の抽選)もポッド2まで見た時に、どっちかというとE組に入りたいと思っていたぐらいなんで。

 せっかくのW杯で、もちろんベスト8という目標はありますけど、やっぱりできるのならどんどん強いチームとやって、上に行きたい。ベスト8に行くにも、どうせベスト16で強いとことやって勝たなきゃいけないので」

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