鎌田大地、小野伸二以来の高みへ。EL準決勝で光ったインテリジェンス

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by AFLO

 ボールを受けた時の鎌田は、猛者たちのなかにいても怯まない。鼻っ柱の強さというのか、ふてぶてしさを感じさせた。死に物狂いのプレッシングを受けても、コーナーフラッグ付近でボールをキープし、敵を外しながらなぶるように味方へつなげるシーンがあった。ひとり少ないながらも気持ちを奮い立たせていた相手に対し、どれだけの精神的ダメージになったことか。一種の自尊心のようなものが、鎌田の値打ちを支えているかもしれない。

 5月18日、ヨーロッパリーグ決勝はスペイン・セビージャのラモン・サンチェス・ピスファンで開催される。フランクフルトはスコットランドのレンジャーズと激突。戦力的には互角だろか。

 鎌田は、自らのひと振りで勝負を決める気概で挑むはずだ。

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る