「鎌田大地をなぜ招集しない?」。バルサ戦が教える日本代表がスペインに対抗する方法

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Getty Images

 ここから得るべき教訓は、試合を動かせるカードを隠し持つべき、という点かもしれない。

 鎌田、さらに長谷部誠も在籍するフランクフルトの戦いは、そのまま日本代表の可能性とも言える。論理的には、同じドイツで主力としてプレーする遠藤航、伊藤洋輝(ともにシュツットガルト)、奥川雅也(ビーレフェルト)、原口元気(ウニオン・ベルリン)も同等の力を誇ると言っていいだろう。ヨーロッパリーグで鎬を削った古橋、旗手、堂安、伊東、他にも冨安健洋(アーセナル)、吉田麻也(サンプドリア)、久保建英(マジョルカ)なども実力者だ。分は悪いにせよ、逃げずに戦えば活路は開ける。

<守りに入る>

 それは最悪のシナリオで、引き分けも覚束ない。

 フランクフルトはこの引き分けで、4月14日に行なわれる第2戦に勝負をつないでいる。本拠地カンプ・ノウのバルサはすこぶる強い。そこで鎌田が一撃を決めることができるか、チームはどこまで粘れるか。それは日本にとってひとつの手本になるかもしれない。

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