マンチェスター・シティvsリバプールの首位決戦。今季プレミアリーグの行方を決める大一番の注目ポイント (3ページ目)

  • 井川洋一●文 text by Igawa Yoichi
  • photo by Getty Images

注目選手はマフレズvsサラーか

 現地ではやはりと言うべきか、「グアルディオラが考えすぎて、突飛なシステムと戦術を用いるのではないか」という見方で報じられたりもしている。この稀代の名将は昨季のチェルシーとのチャンピオンズリーグ決勝──アンカーにロドリもフェルナンジーニョも置かずに敗れた──をはじめ、重要な一戦で策を練りすぎて失敗したことが何度かある。

「選手にはそれぞれに異なる父母がいて、それぞれのパーソナリティーは違う」とチャンピオンズリーグのアトレティコ戦前日の会見で51歳のスペイン人監督は言い、「だからこそ、何度も考えてしまうし、愚かな戦術を創り出してしまうんだ」と冗談とも、本気とも取れる顔で続けた。

 それぞれの注目選手を挙げるなら、先のW杯予選で惜しくも涙を飲んで、カタール行きを逃したシティのリヤド・マフレズとリバプールのモハメド・サラーか。

 どちらも主将としてアフリカ予選のプレーオフに臨み、前者が牽引したアルジェリアは延長戦の終了2分前に勝ち越しながら、カメルーンに追加タイムに同点とされて、アウェーゴール数の差で敗北を喫した。

 後者が統率したエジプトはセネガルとPK戦にもつれこみ、サラーが失敗したあと、リバプールの同僚マネが最後のキックを沈め、2月のアフリカ・ネーションズカップ決勝に続いて、マネとセネガルに軍配が上がった。マフレズもサラーも、その悔しさをクラブレベルで晴らそうとするはずだ。

 プレミアリーグ、チャンピオンズリーグ、そしてFAカップ──。今季のイングランドと欧州のクライマックスを占う1週間が幕を開ける。

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