エムバペが光ればメッシが霞む。PSG、レアル戦勝利も、その先に不安要素 (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by AP/AFLO

 後半27分には、右ウイングで出場したアンヘル・ディ・マリアと交代でネイマールが登場した。昨年11月28日のサンテチエンヌ戦以来となる出場を果たしたが、動きは軽やかさに欠けた。これもエムバペが際立って見えた理由だ。

 メッシの衰えが明るみに出ても、ネイマールが病み上がりで重たそうにプレーしても、PSGはエムバペの一撃で勝利した。スコアは1-0ながら、サンティアゴ・ベルナベウで行なわれる第2戦で、PSGがレアル・マドリードに逆転を許す可能性はせいぜい2、3割と見る。

 準々決勝進出に向けて視界良好と言えるが、その先はどうだろうか。マンチェスター・シティ、バイエルン、リバプールなど、英国ブックメーカー各社の予想でPSGの上を行く本命候補たちに優位な戦いを挑めそうかと言えば、難しいと言いたくなる。

 メッシの状態がいまと変わらぬままならば。フランスリーグでは目立たないかもしれないが、CLのベスト8以降の戦いではそうはいかない。お荷物になる恐れがある。PSGはメッシ次第。それぞれの前途に目を凝らしたい。

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