レアル・マドリードのヴィニシウスが覚醒。相手ゴールをこじ開ける前線のコンビプレーに注目 (2ページ目)

  • 篠 幸彦●文 text by Shino Yukihiko
  • 西村知己●イラスト illustration by Nishimura Tomoki

Answer
斜め前に動いたヨビッチとワンツー。ゴール正面からシュートを決めた

 崩しの形としてはワンツーというシンプルなものだが、好調ヴィニシウスの判断と、彼を活かすヨビッチのスペースメイクとポストプレーが見事だった。

斜めに動いたヨビッチとワンツーでゴール正面に入り、シュートを決めた斜めに動いたヨビッチとワンツーでゴール正面に入り、シュートを決めたこの記事に関連する写真を見る ポイントはヨビッチの動き出しだ。ヴィニシウスがカットインからゴロサベルをかわして中央へ進入した瞬間、ヨビッチはロビン・ル・ノルマンを引き連れながら左斜めに動き出した。それを見たヴィニシウスはヨビッチへ縦パスを入れた。

 ヴィニシウスの中央への進入に対して、ヨビッチは入れ替わるように逆方向に動いたことで、ソシエダDFの目線はヨビッチに集まり、ヴィニシウスはDFの視界から消えながら空いた中央のスペースへと動き出した。

 バウンドしてコントロールが難しいパスだったが、ル・ノルマンを背負いながら収めたヨビッチは、丁寧にヴィニシウスへボールを落とし、ゴールをアシストした。

 DFが密集するボックス中央でも、ヨビッチの相手を引きつけながらスペースを空ける動きで、これだけの時間と空間の余裕を作り出すことができた。またヴィニシウスはそのスペースを抜け目なく狙った。

 この試合でベンゼマが左足を痛めて前半17分に交代。重傷ではないと報じられているが、次節のマドリード・ダービーで大黒柱が欠場となれば、ヴィニシウスとヨビッチの活躍がより重要度を増し、試合の鍵を握る存在になるかもしれない。

◆【動画】ラ・リーガ ソシエダvsレアル・マドリード ハイライト
(ヴィニシウスのゴールシーンは1分42秒~2分24秒)

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