オナイウ阿道が地元メディアも「驚き」の活躍。チームにフィットしている秘訣とは? (2ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by Getty Images

 チームを率いるフィリップ・モンタニエ監督も、2トップでコンビを組むふたりについて「彼らはまだ24、25歳だが、若手たちより豊富な経験とバックグラウンドを持っており、現在最も効率的な2トップだ」と太鼓判。かつてレアル・ソシエダやレンヌを率いた経験を持つ知将のふたりに対する信頼は絶大だ。

 第2節で初スタメンを飾ったオナイウ阿道は、3−5−2の2トップとしてハーレイとコンビを組むと、第3節では3−4−2−1の1トップでプレー。以降4試合で採用された4−3−3では左ウイングで2ゴール、1トップでも1ゴールを決めた。

 第8節グルノーブル戦からは中盤ダイヤモンド型の4−4−2に布陣が変わり、久しぶりにハーレイとの2トップコンビが復活すると、その試合でオナイウ阿道は2ゴールをマーク。加入後初めて複数得点を決めて、4−1の勝利に貢献した。

 直近のオセール戦でモンタニエ監督はハーレイを1トップに配置した4−2−3−1を採用したが、おそらくこの布陣においても、オナイウ阿道は1トップ下もしくは左ウイングとしてフィットできるはず。過去4つの布陣で違和感なくプレーできていたことが、その保証にもなっている。

 現在ガンバ大阪でプレーする昌子源が所属していた時代、トゥールーズはリーグ・アンの舞台で戦っていた。しかし、昌子が負傷により戦線を離脱していた2年目の2019−2020シーズン、トゥールーズは17シーズンにわたって死守していたリーグ・アンで最下位となり、リーグ・ドゥ降格の憂き目にあった。

そしてその直後の2020年夏、米民間投資会社のレッドバード・キャピタル・パートナーズが株式の85%を買い取って新オーナーになり、新会長にはかつてアーセナル、トッテナム、リバプールといったプレミアリーグのクラブでフットボール・ディレクター職を歴任したフランス人ダミアン・コモリが就任。クラブの運営体制は大きく変わった。

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