W杯欧州予選の最新勢力図。ドイツ、デンマークは出場権獲得、スペインは最終決戦へ (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by AFP/AFLO

 ベルギーは実力者集団で、ロメル・ルカク(チェルシー)、ケビン・デ・ブライネ(マンチェスター・シティ)、ティボー・クルトワ(レアル・マドリード)などバロンドール級の有力選手が揃う。ただ、エデン・アザール(レアル・マドリード)の低調さは懸念材料で、ディフェンスラインの高齢化も難点。それでもロベルト・マルティネス監督の3-4-2-1でイニシアチブをとるサッカーは魅力的だ。カタールW杯予選はグループEで1位。本大会出場はほぼ間違いない。

 注目はW杯予選グループAで2位のポルトガルだろう。11月の最終戦で首位セルビアとホームで対戦予定だが、負けられない一戦となる。直近のルクセンブルグ戦でもハットトリックで5-0の大勝に貢献したクリスティアーノ・ロナウド(マンチェスター・ユナイテッド)は、決戦でチームを勝利に導けるか。個人的には、ジョアン・フェリックス(アトレティコ・マドリード)の魔法的プレーに期待している。

 ドイツに続き、デンマークもグループF首位、27得点無失点で本大会出場権を勝ち取った。EURO2020では快進撃で準決勝進出。キャプテンのシモン・ケア(ミラン)を中心にしたソリッドな守備は変わらず、いい守りがいい攻めを作り出している。

 凌ぎ合う欧州では伏兵も出てくるだろう。アーリング・ハーランド(ドルトムント)を擁するノルウェーはその筆頭候補か。現在グループGで2位。11月の最終戦は首位オランダとのアウェー戦になる。ともあれ、群雄割拠を勝ち抜いてW杯に出てくるチームは意気軒昂だ。

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