メッシ、ロナウドの移籍で欧州サッカーが変わる? 今季CLの見どころはここだ (2ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by AFP/AFLO

 メッシと言われて、想起するのはクリスティアーノ・ロナウドだ。バルサの看板選手に対して、レアル・マドリードの看板選手として、バロンドール争いでも、毎度接戦を演じてきた好敵手だ。ユベントスからマンチェスター・シティへの移籍がしきりに報じられていたが、急転してマンチェスター・ユナイテッドへの復帰が決まった。

 PSGとマンチェスター・シティはA組で同居することになった。

 バルサやユベントス、それにマンチェスター・ユナイテッドは、先述したようにトラディショナルなビッグクラブだ。一方、PSGとマンチェスター・シティは、よく言えば今日的な、金満クラブに変身した成金的なクラブだ。

 時代の移り変わりを実感せずにはいられない。欧州サッカーの中心が移動したかのようである。金満クラブ全盛の時代に拍車はかかるのか。今季のCLの一番の見どころはここになる。PSG、マンチェスター・シティ、そして金満クラブの元祖で、昨季の覇者であるチェルシーが中心になる。

 A組からH組を眺めれば、死の組は見当たらない。強いて挙げるならばA組だろう。PSG、マンチェスター・シティの2強で堅いように見えるが、3番手候補と目されるライプツィヒに、番狂わせのムードを感じる。

 過去2シーズン、ベスト4、ベスト16と好成績を挙げているライプツィヒだが、今季はその立役者となったユリアン・ナーゲルスマン監督がバイエルンに"栄転"。後任に昨季まで2シーズン、ザルツブルクの監督を務めたアメリカ人監督、ジェシー・マーシュを招いた。ザルツブルク時代は南野拓実、奥川雅也らとともに、CLでリバプールなどと対戦。攻撃的なサッカーで見せ場を作った監督だ。アンドレ・シウバ、ダニ・オルモ、エミル・フォースベリなど、選手も粒ぞろい。2強と接戦が期待できそうなムードにある。

 混戦区はいくつか存在する。アトレティコ、リバプール、ポルト、ミランが同居するB組。そして、ビジャレアル、マンチェスター・ユナイテッド、アタランタ、ヤングボーイズが同居するF組。さらにリール、セビージャ、ザルツブルク、ヴォルフスブルクが同居するG組だ。

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