PSGの大型補強がえげつない。あのレアルをしのぐ「新・銀河系軍団」誕生 (2ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO

 PSGには正GKにケイロス・ナバス、セカンドにセルヒオ・リコと、盤石のGK体制が整っていたため、当初は加入後にレンタル放出する構想もささやかれた。ところが、ドンナルンマがユーロでMVPを獲得したことで、一転してクラブはセルヒオ・リコの売却に一本化。目下、リコは昨シーズンの王者リールへの移籍が濃厚と見られ、ナバスとドンナルンマはガチンコで正GK争いをすることになりそうだ。

 いずれにしても、これまでも十分に豪華絢爛だった現有戦力に、ワイナルドゥム、ハキミ、セルヒオ・ラモス、ドンナルンマの即戦力4人が加わった今シーズンのPSGは、とてつもない陣容になった。それは約20年前に"銀河系軍団"として脚光を浴びたレアル・マドリードをしのぐ勢いで、まさに"新銀河系軍団"と呼ぶにふさわしい。

 もちろん、今後はサブ組の売却を進めてバランスシートを整える必要はある。だが、少なくともチームを預かるポチェッティーノ監督は、贅沢すぎる戦力を自由に組み合わせることができることは間違いない。

 たとえば、昨シーズンの基本布陣だった4−2−3−1に当てはめてみても、その豪華さがよくわかる。

 まずGKは、ナバスもしくはドンナルンマ。最終ラインは、CBにキャプテンのマルキーニョス、プレスネル・キンペンベという昨シーズンまでのレギュラーにセルヒオ・ラモスが加わったため、場合によってはキンペンベが控えに回る可能性もあるし、マルキーニョスをボランチで起用することも可能だ。左SBもできるアブドゥ・ディアロと、現在放出候補のティロ・ケーラーも控える。

 左SBのファーストチョイスは、長期離脱からの復帰が間近のフアン・ベルナト。ミッチェル・バッカーがレバークーゼンに移籍したため、ディアロあるいは売却リストのレイヴァン・クルザワがバックアッパーとなる。逆に右サイドは、プレシーズンから持ち前の攻撃力を発揮するハキミがレギュラー候補で、堅実なプレーが売りの若手コラン・ダグバ、そしてケーラーも対応可能だ。

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