久保建英より若い逸材も。ユーロ2020大注目のヤングスター4人

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO

 同じく、マンチェスター・シティでプレーするスペイン代表FWのフェラン・トーレス(21歳)も、2000年生まれの注目株だ。

 昨年9月に代表デビューを果たしたばかりのフェラン・トーレスのキャップ数は、すでに11を数える。2試合目のウクライナ戦で初ゴールを決めたことも驚きだが、同年11月のドイツ戦(UEFAネーションズリーグ)ではフル出場を果たしたうえに、ハットトリックを記録。ルイス・エンリケ代表監督も全幅の信頼を置き、4−3−3の右ウイングとしてあっという間に代表のレギュラーの座を確保した。

 所属クラブではまだ半レギュラーだが、プレミア初挑戦となった2020-21シーズンは24試合に出場して7ゴール2アシストを記録するなど、上々のパフォーマンスを披露。目下急成長中のフェラン・トーレスが今回のユーロでブレイクする可能性は高いと見ていい。

 そのほかでは、イングランド代表MFのジェイドン・サンチョ(ドルトムント/21歳)、ウェールズ代表DFのイーサン・アンパドゥ(シェフィールド・ユナイテッド/20歳)、スウェーデン代表FWのデヤン・クルゼフスキ(ユベントス/21歳)、トルコ代表DFのオザン・カバク(リバプール/21歳)、チェコ代表DFのダヴィド・ジマ(スラヴィア・プラハ/20歳)といったタレントも、注目の2000年生まれとして挙げておきたい。

 日本の久保建英と同世代にあたる2001年生まれの注目選手筆頭は、ウェールズ代表DFのネコ・ウィリアムズ(20歳)だろう。

 こちらも代表デビューが昨年9月という新鋭ながら、すでに11キャップ。ユーロではスタメン出場が濃厚と見られている若きタレントだ。当初は3−4−3の右WBで起用されていたが、今年3月のW杯予選を含め、本番では左WBもしくは4−3−3の左インサイドハーフでのプレーが有力視されている。

 所属のリバプールでは、右SBトレント・アレクサンダー=アーノルドのバックアッパーとしてユルゲン・クロップ監督から重宝されているが、複数ポジションをこなす器用さがセールスポイントのひとつ。抜かりのない守備、抜群のスプリント力を生かした攻撃参加、そして高精度のキックなど、9歳でリバプールのアカデミーに入団したエリートが大舞台でどれだけ実力を発揮できるかは必見。

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