久保建英より若い逸材も。ユーロ2020大注目のヤングスター4人

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO

 コロナ禍の影響で1年延期されていたユーロ2020が、いよいよ6月11日(現地時間)に開幕する。ユーロは4年サイクルで開催される「ヨーロッパ版ワールドカップ」。激戦区の予選を勝ち抜いた代表チームが繰り広げる大会のクオリティはW杯以上と評されるほどで、出場する24チームにはファン必見のワールドクラスが目白押しだ。

 その一方で、成熟の域に達したトッププレーヤー以外にも注目すべきポイントがある。それは、次世代を担う若きタレントたちの活躍だ。果たして、この大会をきっかけにしてスターダムにのし上がるのは誰なのか? ここでは2000年生まれ以降の世代から、注目のヤングプレーヤーを紹介する。

バルセロナでプレーするスペイン代表MFペドリバルセロナでプレーするスペイン代表MFペドリこの記事に関連する写真を見る 今回のユーロに出場する2000年生まれの選手のなかで、すでに世界にその名を知らしめている選手が、21歳になったばかりのイングランド代表MFのフィル・フォーデンだ。

 マンチェスター・シティ所属のフォーデンは2020−21シーズン、ワールドクラスがひしめく厚い選手層の壁を乗り越えてレギュラーを奪取するなど、ワンランク上のレベルへと飛躍。クラブ史上初のチャンピオンズリーグ決勝戦進出の原動力となったばかりか、プレミアリーグ優勝に大きく貢献し、年間最優秀ヤングプレーヤー賞を受賞した。

 シティを率いる名将ジョゼップ・グアルディオラも惚れ込む天才MFの特長は、抜群のテクニックと卓越した戦術眼にあり、中盤から前線の複数ポジションでその才能を発揮できる点も大きな強み。スピードと左足シュートという強力な武器も兼備し、相手にとってはやっかいなタイプだ。

 2020年9月のアイスランド戦でデビューした代表では、いきなりピッチ外の規律違反で処分を受けるという"やんちゃ"な一面も見せたが、復帰後は主軸として堂々とプレー。今年3月のW杯予選でも4−3−3の両ウイングに対応する柔軟性を見せるなど、今回のユーロではイングランド代表のキーマンのひとりになることは間違いないだろう。

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