ジダン、ラウル、フィーゴ、ロベカル...。銀河系軍団、20年後のそれぞれ

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO

 ちなみに、2015年にはFIFA会長選挙に出馬を表明し、W杯の出場枠を48に拡大するという公約を掲げた。しかし結局、選挙前に出馬を取り下げ、話題になったこともあった。

 実業家と成功しているのが、ブラジルの怪物ロナウドと、イングランドの貴公子デイビッド・ベッカムだ。

 2011年にコリンチャンス(ブラジル)で引退を発表したロナウドは、すぐにビジネスマンとしての才能を開花させた。スポーツおよびエンタテインメント分野のマネジメント会社を設立し、それを皮切りにチャリティーや投資ビジネスにも積極的に乗り出す。

 2018年には、スペインのレアル・バジャドリードの筆頭株主としてクラブのオーナーに就任。そのほかにもブラジルのレーシングチームの共同オーナーを務めるなど、世界を股にかける実業家として大きな成功を収めている。

 2003年から2007年までレアル・マドリードでプレーしたベッカムは、現役時代にロサンゼルス・ギャラクシー(MLS)でプレーした経験を生かし、引退後は自身が中心となってマイアミを本拠地とする新クラブの立ち上げに着手した。

 2018年にはインテル・マイアミCFを創立。ソフトバンク・グループの孫正義氏らとともにクラブの共同オーナーを務め、昨年からチームをMSLに参戦させることに成功している。ちなみに現監督は元チームメイトのフィリップ・ネヴィルで、元アルゼンチン代表FWゴンサロ・イグアインや元フランス代表MFブレーズ・マテュイディらがプレーするなど、注目度の高いチームになっている。

 ベッカムはインテル・マイアミCF以外に、ピーター・リム氏(現バレンシア会長)を中心として組織された「Project 92 Limited」がオーナーのサルフォード・シティFC(イングランド4部)にも出資。マンチェスターをホームタウンとしているクラブだけに、ほかの出資者にはライアン・ギグス、ポール・スコールズ、ニッキー・バット、ギャリー・ネヴィル、フィリップ・ネヴィルといった、元マンチェスター・ユナイテッドのチームメイトたちが名を連ねている。

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