おじさん軍団レアルはどこへ向かう。このままでは時代に取り残される (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by AFP/AFLO

「ジダンの明日は白紙に」

 スペイン大手スポーツ紙『アス』は、ジダンが来季のCLについて訊かれた時、他人事のような話し方をしたことを取り上げている。スペイン国王杯、スペインスーパーカップで敗退した時に受けた批判でストレスを感じていたと言われ、「2018年6月の突然の辞任発表のようなことが今回もあるのではないか」という憶測が広がっている。

 ジダンはジダンであり、時代を飾る名将と言える。彼のやり方でベストのチームを作ったが、形を変える時が来たのかもしれない。あくまで、サイクルの問題だ。

 レアル・マドリードの監督は単なる戦術家やネームバリューだけでは通用しないが、次の候補がいないわけではない。

 レアル・マドリードのBチームであるカスティージャを率いるラウル・ゴンサレスはクラブのレジェンドであり、有力な後継候補のひとりである。カスティージャは劇的な逆転勝利で、2部昇格プレーオフを決めたばかり。監督としての経験も着実に積んでおり、若い選手に求心力を発揮している。ジダンもカスティージャからの昇格だったことを考えれば......。

 いずれにせよ、レアル・マドリードには新しい血の循環が必要だ。

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