鈴木優磨、ゴール量産の理由を考察する。現地メディアの評価は急上昇 (4ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO

「鈴木のゴールは、先制点などチームにとって重要なものがほとんど。ただ、なによりすばらしかったのは、ムボヨにPKを譲ったことだ」

 続くワースラント・ベフェレン戦でも、鈴木は2ゴールを記録した。そしてムボヨも2ゴール。4−2で勝利したシント・トロイデンは1部残留を確実なものにし、結果的にメヘレン戦でPKを譲ったことは、鈴木、ムボヨ、チームに「ウイン=ウイン=ウイン」のハッピーエンドをもたらした。

 今季のシント・トロイデンの総得点は41。鈴木のゴールが占める割合は実に41.4%だ。マース監督就任後に絞ってみると、チームの総得点24のうち、鈴木のゴールは12。つまり、チーム総得点の半分を鈴木が叩き出している。

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「優磨は17ゴールを決めて、チームにとって重要な選手でした。シント・トロイデンのようなクラブが彼のような選手を獲得するのは、原則的にはあり得ません。現実を見て、このクラブに来て成長を見込める新たな選手を探すべきでしょう」(マース監督)

 マース監督も、これだけの活躍を見せた鈴木がシント・トロイデンに残るとは考えていない。鈴木のことは日本代表の森保一監督も注目しているという。果たしてこのオフ、鈴木優磨はどこにステップアップしていくのだろうか。

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