海外サッカーの「親子プロ」。マルディーニ家は祖父・父・息子の三代

  • 津金壱郎●文 text by Tsugane Ichiro
  • photo by AFLO

 一方、オランダリーグを見ると、名手の息子たちが各クラブでプレーしている。

 AZに所属するCBマキシム・フリット(19歳)の父親は、1980年代後半のACミラン黄金期を支えたルート・フリット(58歳)で、母親はヨハン・クライフの姪。NACでプレーするFWシドニー・ファン・ホーイドンク(21歳)の父親は、フェイエノールトで小野伸二の同僚だったFWピエール・ファン・ホーイドンク(51歳)。アヤックスのCBデイリー・ブリント(30歳)の父親は、オランダ代表監督も務めたDFダニー・ブリント(59歳)だ。

◆増える「2世Jリーガー」。今季は初となる選手同士での親子対決も>>

 1部リーグ以外でも、懐かしい名前を見つけることができる。TOPオス(オランダ2部)に所属するGKロナルド・クーマン・ジュニア(25歳)の父親は、今季からバルセロナで監督を務めている元オランダ代表DFロナルド・クーマン(57歳)。ノールトウェイク(オランダ3部)のGKジョー・ファン・デル・サール(22歳)の父親は、現アヤックスCEOの元オランダ代表GKエドウィン・ファン・デル・サール(50歳)である。

 そのエドウィン・ファン・デル・サールがマンチェスター・ユナイテッドにやってくる前、赤い悪魔の守護神として君臨していたのは、デンマーク代表のピーター・シュマイケル(57歳)だった。その息子のGKカスパー(34歳)は2011年からレスター・シティに所属し、2015−16シーズンには岡崎慎司とともにクラブ史上初のリーグ優勝を成し遂げている。

 フランスでは、アメリカ代表のFWティモシー・ウェア(21歳)がリールでプレーしている。父親は"リベリアの怪人"と呼ばれた元リベリア代表FWジョージ・ウェアだ。イタリアでは、ユベントスに所属するMFフェデリコ・キエーザ(23歳)が有名だろう。イタリア代表としてすでに17試合を経験しており、父である元イタリア代表FWエンリコ・キエーザ(50歳)の功績に肩を並べる日も遠くなさそうだ。

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