因縁のバルサ対パリ。メッシ強奪もあり得るPSG会長の執念は実るか (4ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by Getty Images

 たしかにピッチ上では、1970年代のブラジル代表が5人の攻撃的選手(ペレ、トスタン、リベリーノ、ジェルソン、ジャイルジーニョ)を同時にプレーさせていたことを知っているし、銀河系時代のレアル・マドリードが机上では美しかったものの、何も手にできなかったことも知っている。だからメッシがパリに来た場合、それがうまくいくのかはわからない。

 ただ、我々はそのための大きなテーブルに座っている。いや、実際に席にはついていないが、席の予約はしている。それに、次の移籍ウィンドウについて、まだはっきりした考えを持っていない」

 彼の言葉が真実だとすれば、メッシ獲得は憶測の域を出ておらず、現実的とは言えないのが現状だ。それに、バルセロナの次期会長になる人物こそがメッシの未来を決める最大のキーマンであることは明白であり、今後は公(おおやけ)になっている多額の負債による財政難、メッシの契約内容流出といった問題を収束させることが、メッシ残留のカギとなるだろう。

◆メッシの巨額報酬が暴露された理由。リークしたのはバルサの誰だ?>>

 いずれにしても、数々の因縁が渦巻くバルセロナとPSGの対決・第1戦は、2月16日にその幕が切って落とされる。CLでは1994−1995シーズンの準々決勝で、一度だけPSGがバルサを撃破したことがあるが、はたしてアル・ケライフィ会長にとって4度目となる今回のバルサとの対戦では、いかなる結果が待ち受けるのか。

 またしてもPSGが敗北を喫することになれば、再び今夏の移籍マーケットが大きな注目を浴びることになりそうだ。

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