W杯の名選手はTVでもレジェンドに。無人島生活、ダンス、整形、恋愛...

  • 利根川晶子●文 text by Tonegawa Akiko
  • 赤木真二●写真 photo by Akagi Shinji

 プファフは自分の家族の人生すべてをリアリティショーにしてしまった。タイトルは『De Pffafs(プファフさん一家)』。出演者はプファフ夫妻と3人の娘、それぞれの夫や孫、元マジシャンだったおじいちゃんとおばあちゃんだ。その日常がまるで、ファミリードラマのように繰り広げられる。子育ての苦労、夫婦喧嘩、祖父の死、子供の成長、家族の幸せ......。

 この番組は大人気となり、2002年から2011年まで、なんと9年間にわたり11シーズン(各シーズン20話)も続いた。プファフの孫たちはドラマの中で成長したようなものである。番組はベルギーのみならずオランダやドイツでも放映され、すべてのシーズンはDVDにもなっている。

 最後に、選手ではないが、引退後にやはりテレビ番組に出演した人物を紹介しよう。エクアドルの国際審判のバイロン・モレノ。2002年日韓W杯のイタリア対韓国戦で、フランチェスコ・トッティにイエロー2枚を出して退場にし、イタリアのゴールをオフサイドとして取り消したとして、イタリアでは親の仇のように憎まれている人物だ(後にヘロイン所持で有罪にもなっている)。

 その彼がイタリアのバラエティ番組『Stupido Hotel(おばかホテル)』に出演。番組のミニドラマの中で、モレノはアタッシュケースにあふれるほどの札束を詰め込み、美女をはべらせてダンスまで披露、すべてを金で解決する億万長者の役だった。八百長で大金を得たという設定だ。彼の出演を巡ってはイタリアの各局が争奪戦を繰り広げ、実際に出演料としてかなりの大金を手にした模様だ。

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