冨安健洋を翻弄! ローマのストライカーが仕掛けた巧みな駆け引き (2ページ目)

  • 篠 幸彦●文 text by Shino Yukihiko
  • 西村知己●イラスト illustration by Nishimura Tomoki

◆冨安健洋の評価額は3年で18倍。今冬のミラン移籍は実現するか>>

Answer
前に食いついた冨安の裏のスペースへ回り込んだ

 このシーンで最初にポイントとなるのが、ペッレグリーニが相手ボランチ横のスペースに下りた時、冨安は目の前にジェコがいたためにその場に釘付けにされ、寄せたくても寄せられなかったことである。それによってペッレグリーニは簡単に反転して前を向き、ゴールに向かったプレーができた。

ジェコは冨安の裏へ回り込んでスルーパスを受けた。遅れて飛び込んできたダニーロをかわして、ゴールジェコは冨安の裏へ回り込んでスルーパスを受けた。遅れて飛び込んできたダニーロをかわして、ゴール 次にポイントになったのがジェコの動きだ。冨安の前を横切るように動き出したジェコはダニーロ・ラランゲイラのほうへ向かっていた。それを見た冨安はジェコのマークをラランゲイラに受け渡し、前に出てペッレグリーニへ寄せに行った。

 しかし、次の瞬間である。ラランゲイラに向かって走っていたジェコが方向を変えて、冨安が飛び出した裏のスペースへ走り込んだ。それを見たペッレグリーニは、すかさずスルーパス。冨安はジェコの巧みな動きによって、見事に釣り出されたのだ。

 裏へ抜け出したジェコは、遅れてついてくるダニーロの逆を取るように切り返し、すぐに左足を振り抜いてフィニッシュ。

 冨安があそこで飛び出さなければ、ペッレグリーニを危険なエリアでフリーにしてしまうだけに、難しい判断を迫られた。ジェコの巧みな駆け引きによって、冨安が見事にほん弄されたシーンとなった。

◆【動画】セリエA ボローニャvsローマハイライト
(ジェコのゴールシーンは、1分5秒~41秒)

2 / 2

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る