2020.12.08

レアルは崖っぷち。先が見えないPSG。CL最終節で何かが起こる?

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by AP/AFLO

 PSGはけっしていいサッカーをしていない。順番的には、そろそろ優勝しても不思議はない存在ながら、それが今季かと言われれば懐疑的にならざるを得ない。その分だけ、2連覇を狙うバイエルン評は上昇する。

 第5節でA組(バイエルン、アトレティコ・マドリード、ザルツブルク、ロコモティフ・モスクワ)のバイエルンは、メンバーを落としながら、アトレティコと引き分け。層の厚さを見せつけた。PSGとは対照的な、ある特定の選手の個人技に頼らないサッカーだ。とはいえ、気になるのは昨季の決勝トーナメントで、まさに欠かせない選手として活躍したチアゴ・アルカンタラを失った影響だ。この技巧的なパッサーをリバプールに放出した穴は、大きいとみる。

 身体能力の高い選手たちが織りなすバイエルンのシステマチックなサッカーは、ともすれば一本調子になりがちだ。昨季よりバイエルンは、お洒落度という点で劣る。それこそが減点材料になる。

 一昨季の覇者で、昨季はベスト16でアトレティコの軍門に下ったリバプールは、現状では横ばいだ。ポルトガル代表のアタッカー、ディオゴ・ジョタがスタメンを奪う勢いにあるが、基本的には昨季、一昨季と大きな変化がない。獲得したティアゴ・アルカンタラもケガで出遅れ、新鮮味に乏しい状態だ。今季はリバプールの順番だと声高に言える段階にはない。

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 H組以上に混沌としているのはB組(ボルシア・メンヘングラードバッハ、レアル・マドリード、インテル、シャフタール・ドネツク)だ。最終週を残してすべてのチームにチャンスがある。最終週をホームでボルシアMGと戦うレアル・マドリードは、負ければクラブ史上初のグループリーグ落ちになる。

 これもCL史上初の3連覇を達成した反動だとみる。レアルはCL優勝に飢えているようには見えない。勝ちたくてどうしようもないという気配が伝わってこない集団と化している。たとえ、ボルシアMGを下してベスト16入りしても、その先、多くを望めないように見える。