南野拓実、序列低下。ライバル覚醒で挽回のカギは「MF」のような動き (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●文 text by Tajima Kosuke
  • photo by Getty Images

 中盤の選手のように、積極的なプレスと強度の高い守備でインテンシティを注入する。その一方で、FWの選手のようにペナルティエリア周辺のスペースを探し回り、ターンやワンツーから局面を打開してネットを揺らす。そして、中盤と最前線をつなぐリンクプレーをこなし、チームのプレーを組織的なものにする。

 まさに、ザルツブルクでやっていたようなプレーをリバプールで披露することが、流れを変えるきっかけになるのではないか。

 アタランタ戦後、今後の戦いについて、クロップ監督は次のように語った。

「ジョタはこの試合で、とくにすばらしいプレーを見せた。だが、ほかの2選手(マネ、モハメド・サラー)もよかったし、途中から入ったボビー(フィルミーノ)もよかった。質の高い選手がいるのは、過密日程で戦ううえでとても大事なこと。選手たちは常にフル出場する必要はない。

 シャキリの調子が非常にいいのも押し上げになるし、タキ(南野)も(先発に)プッシュしている。ナビ(ケイタ)の復帰も大きな助けになる。それらは重要なことだ。戦いはまだ長い」

 チャンピオンズリーグ・ミッティラン戦(10月27日)に先発した南野はインパクトを残せず、後半15分に交代を命じられた。そこから出番が与えられていないのは、層の厚いビッグクラブの宿命だろう。だが、この1試合で流れが変わったように、ひとつの結果やパフォーマンスで風向きはまた変わる。

 南野は、与えられたチャンスを最大限に生かさなければならない。

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