久保建英の先発がいつになるかを指揮官の采配と傾向から分析する (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 率直に言って、久保は得意とする条件で戦っていない。しかし、FC東京もマジョルカも、専守防衛タイプのチームだったが、その存在感を高らかに示してきた。要求される守備の最低条件をクリアすることで、攻撃面のアドバンテージが明らかになって、道は開けるはずだ。

 ひとつ危惧する点があるとすれば、「久保を使え」と求められ続けられるエメリが、意固地になることだろう。日本人だけでなく、現地記者の間でも久保の支持者は少なくない。いまのところエメリは「使わない理由」を丁寧に説明しているが、監督は決断を否定されることを著しく嫌うものである。現時点ではチームとして結果も残しているだけに、「使え」と言われるたびに、強情になることも......。

 10月22日、ビジャレアルはヨーロッパリーグ開幕戦を、トルコのシバススポルを本拠地に迎えて戦う。

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