ロシアのイメージを一変させたW杯。決勝会場で襲われた違和感の正体 (4ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by JMPA

 ベルリン五輪スタジアムは改装してもトラックを残したが、ルジニキは取っ払った。総合スタジアムからサッカー(球技)専用スタジアムに変貌した。観客席はその分だけ増え、7万8000人から8万1000人収容となった。 

 スタジアムの内部施設も秀逸だった。メディアセンターも、とても清潔で明るく、機能的で使い勝手がよかった。

 ルジニキで観戦したW杯7試合目、フランス対クロアチアの決勝戦を観戦した後、後ろ髪を引かれるようにアパートメントに戻った記憶は鮮明だ。日本に帰りたくない病にすっかりかかっていた。ルジニキまで徒歩圏内のアパートメントを拠点に動き回った2018年6月、7月が、早くも懐かしい思い出となっている。

 W杯、五輪、CL決勝の他に、世界陸上(2013年)、UEFA杯決勝(1999年)も開催しているルジニキがまだ開催していないビッグイベントは、ラグビーW杯ぐらいだろうか。再び訪れたいスタジアムのナンバーワン候補である。

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