ルイス・スアレスの即興プレーが証明。一流はすぐわかり合える! (2ページ目)

  • 篠 幸彦●文 text by Shino Yukihiko
  • 西村知己●イラスト illustration by Nishimura Tomoki

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Answer
斜めに走りこんだビトーロとのワンツーでシュート

 スアレスが右サイドのマルコス・ジョレンテからハーフスペース(サイドと中央の間)でパスを受け、内側にターンした時、ビトーロとの選択肢は2つあったはずである。

スアレスは、斜め前に走りこんだビトーロとワンツーを決めて、中央からシュート。こぼれ球を冷静に押し込んだスアレスは、斜め前に走りこんだビトーロとワンツーを決めて、中央からシュート。こぼれ球を冷静に押し込んだ 一つはビトーロを使ってワンツーでスアレスが縦に抜け出して、そのままシュートを放ったり、あるいはDFヘルマン・サンチェスを釣り出してから、クロスをビトーロに合わせる形だ。

 そしてもう一つが、今回ふたりが選択したプレーだった。スアレスがターンした瞬間、先にアクションを起こしたのはビトーロだ。

 縦のスペースに指をさしながら、斜めに動き出すダイアゴナルラン。サンチェスを引き連れて中央にわずかなスペースをつくりながら、スアレスのパスを呼び込んだ。

 スアレスはその動きに反応し、縦にボールを流してそのスペースに走り込んだ。そしてビトーロからワンタッチでのリターンをもらい、ダイレクトでシュート。ボールはポストに跳ね返されるも、スアレスはそれを冷静に押し込んだ。

 崩しの形としてはオーソドックスだが、ビトーロの動きの質が高かった。練習時間がほとんどなかったなかで、スアレスはビトーロの動き出しを瞬時に理解して、鮮やかなコンビネーションを披露。結局、2ゴール1アシストと改めてクオリティの高さを証明し、鮮烈な新天地デビューを飾った。

【動画】ルイス・スアレスのアトレティコデビュー戦2ゴール
(ビトーロとのコンビネーションゴールは、30秒~1分08秒)

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