2020.09.11

久保は主力定着、岡崎は二桁得点なるか。
リーガ、カオスの中で開幕

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 一方、ウエスカの岡崎は、1部初舞台となる。2部からの昇格をチームとして果たした初の日本人選手。クラブ最多得点で、プレミアリーグ優勝経験のあるストライカーの面目躍如だ。プレシーズン最後の試合、サバデル戦もゴール。新シーズンも長身のスペイン人FWラファ・ミルとのコンビで得点を二桁まで増やせるか、注目される。

 懸案はチームの総合力で、1部で戦うにはやはり物足りない。補強の必要性が叫ばれる中、開幕直前に右サイドバックのレギュラーもケガで戦列を離れることになった。一昨シーズンは、クラブ史上初めて1部に挑戦したが、最下位で2部に転落している。岡崎は1部残留の切り札となれるか。

 レアル・マドリード、バルセロナ、アトレティコ・マドリードの陣容が固まっていない中、割って入りそうなのは、セビージャ、レアル・ソシエダの2チームだろう。

 セビージャは昨季リーグ4位。ヨーロッパリーグ王者になったように、勝負強く、安定感もある。スカウティング力は欧州クラブの中でも屈指。昨シーズンは、DFジエゴ・カルロス、ジュール・クンデ、MFジョアン・ジョルダン、フェルナンドなど、代表歴はないがポテンシャルの高い選手と契約し、今やその価値は高騰している。健全なクラブマネジメントが、競争力を高めているのだ。

 新シーズンに向けても、クロアチア代表MFイヴァン・ラキティッチ、モロッコ代表GKヤシン・ブヌ、スペイン代表FWオスカル・ロドリゲスなど好選手を獲得した。久保にも食指を動かしていたが、レアル・マドリードから完全移籍でオスカル・ロドリゲス獲得に切り替えた(一方、ビジャレアルはオスカル・ロドリゲスではなく、久保を選択)。他にスペイン代表セルヒオ・レギロンを再びレアル・マドリードからレンタルできるかも焦点のひとつだ。

 レアル・ソシエダはコロナ禍で中断時は4位と、昨季の前半戦に旋風を起こした。再開後に失速し、6位に終わったが、スペイン代表FWミケル・オジャルサバルを中心にした攻撃サッカーは健在。ノルウェー代表MFマルティン・ウーデゴールはレアル・マドリードにレンタルバックしたが、マンチェスター・シティからダビド・シルバを獲得し、戦力ダウンはない。