バルサ大敗で「メッシ頼み」時代の終焉。救いの要素が一切なかった (4ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Reutes/AFLO

 真面目なドイツ気質も後押しする。いいサッカーをしやすいが環境が整っていた。そこにフリック監督が現れた。こう言ってはなんだが、バイエルンのサッカーを一目見た瞬間から「これはイケる」と思った。今季の優勝チームをバイエルンと予想した。

 もちろん、バイエルンはまだ優勝したわけではない。あと2試合残っている。サッカーでは、大勝した後の試合は危ないとよく言われる。急に点が入らなくなったりするが、バイエルンは、そうした罠にはまりにくいサッカーをする。

 次戦の準決勝。ユベントス、マンチェスター・シティを破って勢いに乗るリヨンとの一戦はいかに。

 そしてバイエルンの行方より、はるかに心配になるのがバルサだ。メッシ頼みの現行サッカーが全否定されたいま、チームは壊滅状態にあるはずだ。かつて経験したことのない非常事態に陥ることになったバルサ。そのサッカーをどうアップデートさせるのか。注目したい。

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る