香川真司が輝きジーコジャパンが惨敗したスタジアムで見た衝撃の光景

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 赤木真二●写真 photo by Akagi Shinji

 その決勝を前に、バルセロナ市内ではユベントスの旗が飛ぶように売れた。市民はそれを家々の窓辺に掲げて、試合を観戦。「マドリード負けろ!」とユベントスを目一杯応援した。

 CLでドルトムント対バイエルンの一戦が脚光を浴びたのは2012-13シーズン。両者は決勝で対決した。会場となったロンドンのウェンブリー周辺は、ドイツ人サポーターで埋め尽くされた。その中には、1シーズン前まで在籍した香川真司のレプリカユニフォーム「KAGAWA 23」を身に纏うドルトムンターの姿を何人も確認することができた。

 ヴェストファーレン改めジグナル・イドゥナ・パルクは、UEFAから最上級に当たるカテゴリー4のスタジアムとして認定されている。2000-01シーズンのUEFA杯(現在のヨーロッパリーグ)決勝リバプール対アラベスを開催したことはあるが、CL決勝はない。ミュンヘンとベルリンに持って行かれている。

 立ち見が許されているブンデスリーガ使用時の定員8万1360人(CL、国際試合等では6万6099人)は、ドイツでは最大規模。同じ敷地に建て増しを繰り返している、器の割に収容人員が多い、密状態を楽しむにはもってこいのスタジアムである。

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