再開CLでカギを握る選手と優勝チームは? 
久保建英世代のMFにも注目

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Agencia EFE/AFLO

 4試合の中で最も順当に収まりそうな試合は、バイエルン対チェルシーだろう。ホーム戦を3-0のリードで迎えるバイエルン。注目はその試合内容だ。このチームこそ優勝争いの本命だと思うからだ。さしたる根拠があるわけではないが、CLを長く見ていると、ぼんやりと順番のようなものが見えてくる。そろそろこのチームが勝つ番ではないか、という順番だ。

 優勝に飢えているビッグクラブ。戦力的にもフレッシュで、底が割れていない未知なる魅力を備えたチーム。それでいて正統派。バイエルンは、時代の中心に位置するオーソドックスなサッカーを実践する。ピッチを広く使う展開力に富んだダイナミックなサッカーだ。

 前述のウィリアムヒル社も、シティとともにバイエルンを本命に推す(4.33倍)。以下は、すでにベスト8入りを決めているパリ・サンジェルマン(6倍)、バルサ(9倍)、アトレティコ(9倍)、アタランタ(10倍)、ユベントス、ライプツィヒ(15倍)......と続く。しかし、だとすれば、21倍で9番手につけるレアル・マドリードが、より面白い存在に見えることも事実。繰り返すが、カギを握る選手はマルコ・アセンシオだ。

 バルサ対ナポリは、ナポリに例年のような元気がないので、サッカー的に冴えのない状態が続くバルサでも、なんとかなる気がする。

 一番の接戦はユベントス対リヨンだろう。しかし、その結果が優勝に大きな影響を与えるようには見えない。ユベントスのレベルは毎年少しずつ落ちている。

 リスボンで行なわれる準々決勝は、ホーム&アウェーなしの90分1本勝負だ。流れ的には、すでにベスト4入りを決めているチームより、7日、8日に試合をする4チームのほうが有利に見える。ここで一番いいサッカーをしたチームが、そのまま勢いに乗る気がしてならないのだ。

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