レバンドフスキ、31歳でキャリアハイ。スポーツエリートが持つ究極のプロ意識 (3ページ目)

  • 鈴木達朗●文 text by Suzuki Tatsuro
  • photo by Getty Images

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 この活躍が認められ、2008年に20歳でポーランドのトップクラブのレフ・ポズナンへ移籍。新人賞を獲得し、国内トップの選手として認知されると、10年にはユルゲン・クロップ率いるドイツのドルトムントへ移籍した。ここからの活躍は、誰もが知るところ。香川真司らとドルトムントの一時代を築き、14年に満を持してバイエルンへと移籍した。

 レバンドフスキは「父は僕のことを誇りに思ってくれていると思う。父のおかげで、今の僕があるんだ。父は、僕が選手としても、人間としても成長できるように気にかけてくれていた」と自身の足跡を振り返り、思い出を噛み締めた。「僕のプロとしてのプレーを見る機会はなかったけれど、天国で見てくれているといいね」。

 トップアスリートとして第一線で活躍しつづけるレバンドフスキだが、慢心することはない。元空手の世界ランカーで、現在は栄養士の夫人アンナの助言を受けながら、コンディショニングにも気を配りつづける。「自分のキャリアを長くつづけるためには、33、34歳になってから、そういったことについて考え始めても遅すぎるんだよ。もっと早くから始めないといけない」。

 それを証明するように、31歳の今季、キャリアハイの34得点。1シーズン40得点のゲルト・ミュラーの伝説的な記録に迫る活躍を見せた。「今年の夏に32歳になるけれど、まだ27、28歳ぐらいの感覚だ。まだまだ長くトップレベルで活躍しつづけたいし、そのためには何でもするよ。まだ自分自身の限界は見えていない。まだまだ成長できる」と、これまでプロとして体調管理をしてきた恩恵を感じている。

 ドイツ国内のタイトルはすべて獲得した。今季もブンデスリーガとドイツ杯のダブルを達成。念願のトリプル達成には、チャンピオンズリーグ(CL)を残すのみ。13年にはドルトムントの一員としてイングランドのウェンブリーでの決勝の舞台に立ったものの、皮肉にもバイエルンに敗れた。

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