グアルディオラが溺愛する20歳の俊英。相手を誘うプレーが見事 (2ページ目)

  • 篠 幸彦●文 text by Shino Yukihiko
  • 西村知己●イラスト illustration by Nishimura Tomoki

Answer
スペースに動いて、ロバートソンを釣り出した

 フォーデンが、まさにサッカーIQの高さを発揮し、堅守リバプールの急所を突いたシーンである。このプレーの肝は、ロドリからのパスをワンタッチでギュンドアンに落としたあとの動きだ。

フォーデンはスペースへ動くことで相手を釣り出し、ワンツーからゴールを決めたフォーデンはスペースへ動くことで相手を釣り出し、ワンツーからゴールを決めた ギュンドアンにパスをしたあとに一瞬後方を確認すると、ギュンドアンとの角度をつけるように、右のスペースへすっとポジションを移動した。このポジション移動には明確な意図があった。

 フリーでパスを受けようとするフォーデンに食いついたのが、リバプールDFのアンドリュー・ロバートソン。しかし、これがフォーデンの狙いだった。

 ギュンドアンからのリターンをコントロールすると、前に出てきたロバートソンを十分に引きつけてケビン・デ・ブライネに縦パス。すぐさまロバートソンが空けた裏のスペースへ走り込み、デ・ブライネのリターンをもらってフィニッシュした。

 ほんの5mほどのポジション移動でリバプール守備陣に穴を空け、デ・ブライネとの見事なワンツーで崩し切った。他クラブからどんなオファーがあっても、グアルディオラが手放そうとしない、フォーデンの才能溢れる鮮やかなゴールだった。

2 / 2

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る